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教諭がパワハラ被害訴えた裁判 対策強化を条件に長崎市と和解

長崎市の公立学校で勤務していた男性教諭が、職場でパワハラを受けたうえに相談員に被害を訴えたにも関わらず適切に対応されなかったとして市を訴えていた裁判で、市がハラスメント対策を強化することを条件に、9日、和解が成立しました。

3年前、長崎市の公立学校で勤務していた男性教諭は、同僚教諭から長時間叱責されるなどのパワハラを受けたうえ、相談員に被害を訴えたにも関わらず適切に対応されなかったなどとして、市に対して150万円の賠償を求める訴えを起こしていました。

これまでの裁判で、市側は「同僚の行為は指導の一環だった」と主張していました。

この裁判について、9日、長崎地方裁判所で和解が成立しました。

原告側によりますと、和解の条件は市が同僚の行為が不適切だったことを認め遺憾の意を表するとしたうえで、市立学校におけるハラスメント対策を強化することとしています。

具体的には、職員から相談を受けた場合、その結果を書面で回答することや、教育委員会の相談員がハラスメントを行った行為者に直接、指導・助言を行うことができることを確認し周知を図ることなどとなっています。

和解の成立を受けて、原告の佐藤真一郎さんは会見を開き「今後、ハラスメントに苦しむ教職員がいなくなり、教職員が持つ能力が十分発揮できるよう、和解を選択しました。学校現場の労働環境の改善につながることをせつに願います」とと話していました。

長崎市教育委員会は「今後、より良い職場環境になるように和解で約束したことを取り組んでいきたい」と話しています。