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基地反対集会巡り「不当逮捕」 神戸の歯科医が提訴

 沖縄県の米軍キャンプ・シュワブ周辺で沖縄県警の機動隊員らから集団暴行を受け、公務執行妨害容疑で逮捕されたのは不当として、神戸市灘区に住む韓国籍の歯科医こかんほさん(62)が、沖縄県に慰謝料など330万円を求める訴訟を神戸地裁に起こした。1月14日付。

 訴状などによると、こさんは2017年3月4日、新基地反対の集会を離れた場所で見学。抗議行動や座り込みには参加していなかった。

 ところがその後、那覇市へ戻るバスに向かって歩いていたところ、突然、機動隊員に囲まれ、約30分間にわたって殴る蹴るなどの暴行を受けた末に逮捕され、「被疑事実が存在しない」と主張。機動隊員から「お前外国人だろ。狙ってたんだぞ」と侮蔑的な言動も受けたとし、国家賠償法に基づく慰謝料などを求める。

 こさんは2日後に釈放され、同月28日には不起訴処分に。特別公務員暴行陵虐などの容疑で機動隊員らを刑事告訴したが、那覇地検は不起訴処分とし、検察審査会も「不起訴相当」と判断していた。

 こさんは25日、神戸市内で会見し「市民に平気で暴力を振るう構造から、機動隊員を解放してあげたい」と話した。沖縄県那覇地裁に審理を移すよう申し立てており、こさん側は反論している。沖縄県警は「訴状の内容を精査して、適正に対処していく」としている。